もうどっぷりアラフィフだというのに
絶望的に皮脂が止まらない。
もうどうにも止まらない。
市販の皮脂抑制アイテムの口コミを信じちゃいけないよ。
私の皮脂量は異常なのさ。
そう、我々は食生活や睡眠や洗顔方法など
人為的な対策で改善が望める範疇を超えた
皮脂量産男性ホルモンDHT(ジヒドロテストステロン)に支配されし
次元を超越したハイパーミラクル脂性肌なわけです。
ゆえに、我々に基準を合わせた商品など出ようものなら
民衆の肌はたちどころに干物がごとく乾燥し、沼津か小田原直送です。
各メーカーさんは、余裕で作る技術はあれども
まぁ商品化される日は来ないでしょう。
ならば自分で調合するしかない。
なに、
「ちゃんと色々と試してから言ってるのか」って?
おう、私ゃ無駄に年食っちゃいない。
とっくの大昔に試したさ。
SNSでも未だに
「パントテン酸飲めば皮脂止まるよ」
「アゼライン酸塗れば乾燥するほど減るよ」
「水2リットル飲んで汗かけばいいよ」
「正しく使ってる?使い方が悪いんじゃないの?」
なんてリプをしょっちゅう目にします。
フハハ、君らがランドセルを背負ってる頃に試したさ。
もちろんそれらが功を奏する人たちもいるでしょう。
しかし、私の地獄油田面の前にどいつもあえなくフォール負けさ。
私の皮脂は吉田沙保里なんだよ。
とまあ、本物の油田はこのように無敗を誇るわけです。
それでも残念なことに、
未来永劫、肌ガチャハズレ民への
「お前のやり方が悪い!大合唱」はなくならないでしょう。
というのは、人は入れ替わっていくからです。
それゆえ言われ慣れていない若い衆は、
「やっぱり自分のやり方が悪いからいけないんだ…」
と己を責めてしまうかもしれません。
しかしそこは心を鬼にしてほしい。
そうだな、上弦の参・猗窩座くらいはほしい。
言われるまま従い続けてたら、何ら改善しないまま人生終わっちゃうぜ。
だって、人一倍気を付けて色々なものを我慢して、
みんながジャンクや夜更かしを楽しんでるのを横目に
ずっと摂生もしてきたんでしょうに。
深く調べて実践してきたんでしょうに。
そこまでしてんのに、まだ
「殆どの人にできていることが自分だけ全然できていないんだ…
ボコボコ肌はダメな自分のせいなんだ…」
と己を虐める必要があるまいか。
いいですか、彼らはですよ。
肌の遺伝子ガチャでハズレを引かなかったという大前提があるんですわ。
人並みの肌悩みはあっただろうけれど、
我々の凄惨な肌トラブル宿命とは無縁の世界線で生きてきた人々ですわ。
そのモノサシで言ってるだけですからね。
そんなバックボーンの説教に従って、
改善ゼロはおろか、悪化したとて何の責任も取ってくれませんぜ。
それどころか、まだどこからかネタを探し出し
「な、なら、あんたの〇〇が悪いんじゃ?」と言われ続けるだけですぜ。
そう、正体は皮脂系肌ガチャ大ハズレ。
それ以上でもそれ以下でもないんです。
その主犯格が男性ホルモンDHT(ジヒドロテストステロン)。
残念ながらその要素を生まれ持っていれば
内外ケアともそこら辺の方法じゃ暖簾に腕押し、糠に釘でしょう。
美容医療も視野に入れて実効的な方法を取るしか望みはなさそうです。
などと偉そうなことをのたまってますが
私かて、責任は取れないんですけどもね。
でも彼らと決定的に違うのは、海千山千かいくぐってきた当事者という点。
経験などを演繹的に考えて、ずっと蘊蓄垂れております。
そんな海千山千オバサンの選択肢の一つをお見せすることはできます。
ようやく本題です。
てなわけで常識範囲内の脂性肌の方々にはお勧めしません。
明朝、沼津か小田原の市場に並ぶことになりますよ。
それではまず、
体質的な皮脂系肌ガチャ大ハズレを引くと
高確率で起きうる深刻肌トラブルを挙げていきましょう。
①難治性化膿重症ニキビ
②令和でも完治は絶望的クレーター
③アラフィフでも終わらない年中無休大量皮脂地獄
①②については、白血球(好中球)の性質や
4種いるアクネ菌のうち極悪タイプ占有率など
他の要素も絡んできます。
今回は③の皮脂について考えていきましょう。
<内側の対策>
我々が一縷の望みをかけられるのが
・イソトレチノイン
・アグネス
イソトレチノイン(アキュテイン)は、
アグレッシブに皮脂腺縮小、角化異常正常化、抗炎症に働きかけます。
ただし結構面倒な副作用が懸念されます。
避妊必須、ピーナッツアレルギー、各種飲み合わせなど、禁忌事項もあります。
詳細はこちらで確認してみてください。
なお、私は無鉄砲な異端児なので自己責任でやりましたが、
初めての方はもちろんのこと基本的には処方推奨です。
アグネスは、
ニードル脱毛の原理を応用した機器を用いて
皮脂腺を焼く美容医療です。
と、理論上はこいつらで皮脂腺の縮小が可能なんですが
そこは我々。
それでもまだ凡人の追随を許さない分泌量がある。
<外側の対策>
というわけで外側からのアプローチも必須。
シゴデキ取り除き部隊の出番です。
退去させたいものは、
皮脂…言うまでもなく脂(しかもおそらく酸化しやすいタイプ)
角栓…約70%のタンパク質+30%の脂
脂を溶かすのは脂。
目には目を歯には歯を皮脂にはオイルを。
そして脂肪分解酵素リパーゼだ。
タンパク質を分解するのは、その名の通り
タンパク質分解酵素プロテアーゼ。
ということでオイルと酵素を駆使するわけですが、
今回はオイルまで。
◆オイル
美容化学者かずのすけさん推奨の油脂クレンジング。
エステル油や炭化水素油ではない、いわゆる”油脂”を原料とした
油脂クレンジングオイルを肌になじませ
5~10分置いて洗い流し、毛穴トラブルを改善するというもの。
こいつも結果的に自分で調合することに。
というのは、市販品油脂クレンジングは
オリーブ、マカダミア、アーモンドなど
アクネ菌のエサとなるオレイン酸率が高い油脂原料が多いから。
それこそ50~80%とか。
こんなに多いと、ハッピーオレインパラダイス!ダイソー!って感じじゃん。
さらに、毛穴がすり鉢状に開き、キメも荒くなるとの報告もあるので
毎日10分もオレイン酸漬けにするのは念のため避けたいところ。
そこで白羽の矢が立ったのは
ココナッツオイル。
理由1:オレイン酸含有率6~7%
理由2:アメリカ国立衛生研究所でアクネ菌等の抗菌としての働きを認めている(ラウリン酸)
完璧。
と思われたが1つだけ問題が。
25℃以下で固体化してしまう。これは扱いづらい。
ということで固体化の原因、長鎖脂肪酸を取り除いた
液体ココナッツオイルを採択しました。
こいつを空のクレンジングオイルボトルに入れ、
低刺激の非イオン界面活性剤をおおよそ10%になるよう足して、
上下に振って混ざれば出来上がりです。
全成分:ココナッツオイル、トリイソステアリン酸PEG-20グリセリル
以上、2種類の超シンプル処方。
「え~っ?ほしい、ほし~~い!社長~安くしてぇ~~」
「なんと、550mlほど作れて材料費はたったの約3,000円」
「すっご~い!やっすぅ~~~い♡」
とはいえ、どうしても好みや個人差、自作についての賛否もあるので
お1人様3個まで…じゃなく、ご参考まで。
とそんなこんなで、ザラつき軽減など手ごたえは出始めたわけですが、
やっぱりきちんとした形で成果を見たいじゃありませんか。
マイクロスコープ
これ、デーブイデーも不要、スマホで簡単に見られるんですよ~
ね、すごいでしょ~~
ということで鼻を見てみました。
油脂クレンジング開始前
角栓が酸化しブラックヘッドになっています。
油脂クレンジング6回実施後
毛穴開きはそう安易に問屋が卸しませんが、
ブラックヘッドはだいぶ駆逐されています。
界面活性剤の割合は、5~20%くらいで調整とのことですが、
とりあえず私は10%でよさそうなので変えずに続けています。
さて。
このように角質・角栓成敗に取り組む理由ですが、
見た目の汚さ排除は言うまでもありません。
もうひとつは、崇拝しているAQ成長因子を
余すところなく入れ込みたいからです。
角栓や角質で経路を潰されている状態では入りゃしません。
肌ガチャ優勝の方々ならば、もちろん真皮由来線維芽細胞も優勝なので
天然自前AQ成長因子群が肌の風紀をガッツリ守ってくれていると思いますが、
私の場合、炎症ニキビの修復も叶わずクレーター量産の
憂き目に遭ってきたほどの低レベルでしてね。
何百万もかけてボックススカーの角とアイスピックが軽減したかなり改善した肌
だから、そんなヘッポコ成長因子に代わる
適材適所の打線を誇るAQ各種成長因子群だけはとにかく届けたいわけです。
それでは次回は自作油脂クレンジングの相棒、
自作角栓溶かし酵素ジェルをご紹介します。
これはド素人なりに試行錯誤しました。
次回なのは、はい、冒頭の心の声が長すぎたせいです…。
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