ニキビ跡。
こいつを、十把ひとからげに「ニキビ跡」と片付けるなかれ。
ニキビ跡って200種類あんねん。
そう、pH2になるくらい口を酸っぱくして言いますが、
2Dの「色素沈着」と、3Dの「クレーター」は全くの別物です。
全然違う。
アンルイスと半ライスくらい違う。
ほらこの通り。
色素沈着なんぞ私に言わせりゃ昨日の朝飯前。
業腹なのは、3Dクレーター状のニキビ痕。
こいつですわ。
なんつっても、重症ニキビの炎症で破壊された皮膚が
ポッカリと深さ2mmもの穴となり、
さらに穴の底面はガッチガチに瘢痕拘縮。
なんだろう、真皮までえぐるのやめてもらっていいですか?
こんなもん一筋縄ではいかない。
もはや「治療」の範疇。
凹んだ真皮ぶっ壊して、拘縮部分取っ払って
ヒト由来成長因子でえぐれた皮膚を立て直せ、と
全力中年でいかねばならなかったのです。
薬剤やレーザーで拘縮部分をぶっ壊し→
成長因子から指令を受けた線維芽細胞がフル稼働→
真皮組織「細胞外マトリクス」産生→
埋まってフラットに。
…これが理想。
しかし私の白血球は、ケンカ上等の顆粒球が優勢らしく
アクネ菌もろとも己の真皮まで見境なく破壊し続けるもんで
こんなんもう、私のヘッポコ成長因子じゃなく
平均点の成長因子でも修復が追っつかんかったかもしれません。
万策尽き、フリーザを前に戦意喪失のベジータ状態。
そこに颯爽と現れ、仇を取ってくれた孫悟空こそが
絶妙バランス精鋭成長因子群だったというわけです。
ということで、前回記事を一行でまとめますと
「トリクロロ酢酸(TCA)ピーリング後は『ヒト由来成長因子』しか勝たん」
この一文で表現できます。
★成長因子とは
体内において、特定の細胞の増殖や分化を促進する内因性のタンパク質の総称。
ヒト由来、動物由来、植物由来の培養、化学合成品のヒト由来があります。
有名どころでは、EGFやFGFなど。
ポイントはやっぱり「ヒト由来」なんですよ。
「ヒト」。
ヒトの鍵穴に合致するのは、なんつってもヒトの鍵ですからね。
植物への命令を人間が素直に聞くとは思えないわけです。
そして、ありがたいことに
「ヒト由来成長因子配合製品」は今やすっかりおなじみに。
しかし価格はピンキリ。
そこで私は思ったわけですよ。
「同じヒト由来成長因子なのに、なにゆえ何十倍もの価格差があるのか」と。
こいつはすなわちヒト由来成長因子の出所、質
という根本的な話になってまいります。
出所は、前述の2通り。
①ヒト細胞の培養液から抽出→天然
②遺伝子組替等のバイオ技術による生成→合成
バイオ技術については、身近になった一因と言えましょう。
しかし、全力中年はみんことしては、
値が張ろうが、ロスジェネ氷河期負け組世代だろうが、
天然由来の①一択です。
なぜかなれば、
天然由来のほうがより高い生理活性を示すという見解があり、
EGFやFGF単体よりも群で力を発揮するため。
やっぱ成長因子のグルーヴ感と躍動感は捨てがたい。
そう、選ばれしクレーター民にとっての最重要課題ってのは、
「美肌に貢献してくれるか」とかではなく、
「いかにえぐれた真皮の再生が望めるか」。
そういうことなので、①の解像度を上げてまいりましょう。
今や様々な①系製品がひしめき合い、
各メーカーが「我こそが一番」とメリットを打ち出しています。
いわゆる「幹細胞コスメ」でも
脂肪由来・歯髄由来・臍帯由来・iPS細胞由来など出所はさまざま。
と、このあたりで、
「なるほど、培養の元となる細胞や培養技術で差が出てくるんだろうな」
となんとなく察してきたわけです。
そうなると「じゃあAQのヒト由来成長因子って何の細胞なんだ?」
と思いますわね。
聞いてみました。
AQさんのヒト由来成長因子って、他とどう違うんでしょうか。
あと、若い細胞の方がいいとは聞いたことがあります。
また、幹細胞など成長因子コスメをよく見るようになりましたが、
そもそも幹細胞って素人はどう解釈したらいいものでしょうか。
幹細胞というのは他の細胞と違って分裂に限界がなく、
分化や自己複製を続ける細胞です。
ただ採取する組織によって、幹細胞の特性は異なります。
AQ製品は、幹細胞ではなく繊維芽細胞に特化しています。
米国細胞バンクの新生児の線維芽細胞を不死化しているため
毎回採取する必要はなく常に安定した品質を保っています。
繊維芽細胞は皮膚の細胞なので、
皮膚に必要なグロースファクター(成長因子)を全て生み出します。
なお、線維芽細胞にも性質があるため
「セルソーター」を使い、1つずつ細胞単位に選別します。
その後、抽出し高度に活性化したグロースファクター(成長因子)となります。
…ちょっと何言ってるか分からない。
とりあえず深呼吸して落ち着こう。
えーと、まず、AQ製品は幹細胞由来ではなく、
「線維芽細胞由来」の成長因子群だった。
つーか、「線維芽細胞由来」なんてものがあったとは。
なんとなく勝手に、よく聞く脂肪由来か臍帯由来あたりだと思ってましたわ。
全成分の1~2番目に
Human Fibroblast Conditioned Media
(ヒト線維芽細胞順化培養液)
確かに、ありますわ。
さて、全成分表示って基本配合量順ですからね。
つまり、ちょっと何言ってるか分からないレベルの成長因子が
メッタクソ配合されてるってことですよ。
実は私、お茶を飲みながら化粧品の全成分を眺めたりする変態なんですが、
成長因子は概ね5~8番目くらいにつけてるのが多い印象です。
ちょっと情報量多すぎるんで、ここら辺で立ち返りましょうかね。
AQ成長因子の生みの親、線維芽細胞がキーポイントでしょう。
★線維芽細胞とは
殴り描きの肌断面図の真皮ゾーンに点在する細胞。
ヒアルロン酸、コラーゲン繊維、エラスチン繊維などの
真皮の構成成分「細胞外マトリクス」を作り出す働きを持つ。
そして、線維芽細胞のエンジン・起爆剤となるのが、
まさに「成長因子の中でも、肌再生専門の選抜チーム」なのです。
もちろん臍帯由来やiPS細胞由来コスメなどの技術もぶっ飛んでるし、
いい製品だろうと思います。
ただ、どれも実際に含まれるのは、「幹細胞」ではなく「培養液」。
新しい細胞を生み出す「幹細胞そのもの」ではないわけです。
そうなると、幹細胞にこだわる理由はあまりなく、
単純に考えて線維芽細胞由来成長因子が適任、
餅は餅屋じゃないかな、と思うわけです。
なにしろ、真皮の、真皮による、真皮のための成長因子ですからね。
つまりAQの成長因子ってのは、
・皮膚再生の専門職「線維芽細胞由来」
・さらに種類(性質)ごとに選別、抽出、活性化
・含有量は全成分表示中ワンツーフィニッシュ
・of the sinpi,by the sinpi,for the sinpi
こうして、トリクロロ酢酸・ダーマスタンプで拘縮をぶっ壊し
物理的な通り道を、
さらにエレクトロポレーションで電気的な通り道を作りつつ、
(ほのかに温かいので活性が高まる期待が持てるとか)
強力助っ人を大量に送り込むことで、
今まで埋められなかったものが埋まり始めたのです。
これこそが、前回書いた
お手頃価格に乗り換えず「やっぱこのまま継続だな。」
の真相です。
なにしろ
(2003.12 クリスタルピーリング、CO2レーザー、TCAピーリング済でもこの穴)
これが
この浅さですからね。
さすがにゆで卵や陶器肌にまではなりませんが、
却ってリアルじゃありませんか。
そうそう。
思い込みや勘違いじゃないんですよ。
客観的な変化もありました。
気づけば、すでに慣れっこになっていた
街中での赤の他人からの罵声や嘲笑が見事に撲滅されたのです。
私ごときに、長期間に渡り大量のエキストラを使って
壮大なドッキリGPを仕掛けることなどまずありえない。
私は「見た目問題」に起因するサンドバッグ状態から脱却し、
遂に念願の「その他大勢のモブ」にメタモルフォーゼしていたのであります。
これ、だいぶすごいことですよ。
思い起こせば
「一般化粧品のaFGFじゃなく、医療レベルのbFGFを使いたい」
という条件だけで使い始めたわけですが、
実はここまで徹底したこだわりの成長因子群だったんです。
とっても!ラッキーマンじゃん。
こりゃマジでAQ氏には足向けて寝られませんわ。
折を見て、サプリや食事等、
AQの生理活性を高める算段についてなどなども
垂れ流していきたいと考えております。
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